就活エージェントの許可番号を自分で調べる方法|厚労省「人材サービス総合サイト」で就職者数と離職者数まで見る
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就活エージェントの比較記事は大量にあります。ほとんどは「サポートが手厚い」「求人数が多い」といった、確かめようのない言葉で並んでいます。
確かめる方法があります。 就活エージェントは法律上「職業紹介事業者」で、実績の公開が義務づけられています。 公開先は厚生労働省が運営するサイトで、誰でも見られます。
この記事は、その制度と見方を整理したものです。実際に引いてみた結果も載せます。筆者がエージェントを使った記録ではありません。
就活サービスは、法律上2種類に分かれている
まずここを分けないと、調べ方を間違えます。
| 法律上の区分 | 国の手続き | 番号の形 | |
|---|---|---|---|
| 就活エージェント(面談して企業を紹介) | 職業紹介事業 | 許可 | 13-ユ-302698 |
| スカウトサイト(登録して企業から連絡が来る) | 特定募集情報等提供事業 | 届出 | 51-募-001426 |
エージェントは許可制です。 国の許可がなければ営業できません。番号の最初の2桁は許可した労働局の番号(13は東京)、「ユ」は有料職業紹介を表します。
スカウトサイトは届出制です。 2022年10月施行の改正職業安定法で、届出が必要になりました。
どちらも後述の同じサイトで検索できますが、入口のタブが違い、公開されている情報の量もまったく違います。
スカウトサイトそのものについては就活スカウトサービス3つを公式情報だけで比較したで整理しました。
公開が義務づけられている7項目
職業紹介事業者が何を公開しなければならないかは、厚生労働省の資料に明記されています。2018年1月1日施行の職業安定法改正によるものです。
職業紹介事業者は、厚生労働省の運営する人材サービス総合サイトにおいて、職業紹介の実績に関する下記①〜➆の情報提供を行うことが義務付けられます。 ① 各年度(各年の4月1日〜翌年の3月31日)に就職した者の数 ② ①のうち、期間の定めのない労働契約を締結した者(無期雇用就職者)の数 ③ ②のうち、就職から6か月以内に解雇以外の理由で離職した者の数 ④ ②のうち、就職から6か月以内に解雇以外の理由で離職したかどうか判明しなかった者の数 ⑤ 手数料に関する事項(手数料表の内容) ➅ 返戻金制度の導入の有無及び導入している場合はその内容 ⑦ その他、職業紹介事業者の選択に資すると考えられる情報【任意】
注目すべきは③です。「就職から6か月以内に、解雇以外の理由で辞めた人の数」。つまり自分から辞めた人の数が、公開対象になっています。
紹介された会社に入って、半年持たずに辞めた人が何人いるか。エージェントのサイトには絶対に載りませんが、制度上は公開されることになっています。
実際に引いてみた
厚生労働省の人材サービス総合サイトです。
https://jinzai.hellowork.mhlw.go.jp/JinzaiWeb/
「職業紹介事業検索」から、都道府県(必須)と事業主名称を入れて検索します。社名の一部でも引けます。
例として、レバレジーズ株式会社を引きました。新卒ITエンジニア向けの就活エージェントを運営している会社です。令和8年10月1日現在の表示は次のとおりでした。
| 項目 | 表示 |
|---|---|
| 許可・受理番号 | 13-ユ-302698 |
| 許可年月日 | 平成19年10月1日 |
| 就職者(4か月以上・有期及び無期) | 5,067人 |
| うち無期雇用 | 5,060人 |
| 就職後6か月以内の離職者数(無期雇用のうち) | - |
| 離職が判明せず(無期雇用のうち) | - |
| 手数料 | 有 |
| 返戻金制度 | 有 |
実際の画面です。

就職者数は出ます。ただし、離職者数の欄は「-」でした。
この「-」が何を意味するのかは、検索結果の画面に説明がありません。0人なのか、未掲載なのか、集計中なのか、この画面からは判断できませんでした。わかったふりをせずに書いておきます。
言えるのは**「就職者数は公開されていて、離職者数はこの表示からは読み取れなかった」**ということです。実際にエージェントを選ぶときは、気になる会社を自分で引いて、そこに数字が入っているかどうかを見てください。 入っている会社と入っていない会社があります。
なお同じ検索で、レバレジーズオフィスサポート株式会社(許可番号13-ユ-311978)も出てきました。グループ内に複数の許可事業者があることもわかります。
スカウト型を引くと、出る情報が少ない
同じサイトの「特定募集情報等提供事業」タブで、スカウトサービスの名前から引けます。「キミスカ」で検索した結果です。
| 項目 | 表示 |
|---|---|
| 届出受理番号 | 51-募-001426 |
| 届出受理年月日 | 令和7年1月10日 |
| 名称 | 株式会社グローアップ |
| 提供する主なサービス | (サービス名が並ぶ) |
就職者数も離職者数も出ません。 届出制なので、実績の公開義務がそもそも違います。
「スカウトサイトのほうが不透明だから危ない」という話ではありません。 求人を紹介して企業から手数料を受け取る事業と、求人情報を載せる事業とでは、法律上の扱いが違うというだけです。ただ、確かめられることの量は違うので、そこは知っておいて損はありません。
2025年4月から、手数料率も公開対象になった
さらに追加されています。厚生労働省の資料にこうあります。
職業安定法施行規則の一部改正により、令和7年4月1日以降、職種ごとの平均手数料率等の実績を人材サービス総合サイトに掲載することが職業紹介事業者に義務付けられます。
令和7年4月1日は2025年4月1日です。すでに始まっています。
ただし範囲に限定があります。
各職業紹介事業者の取扱い上位5職種に限り、常用就職の紹介実績が10件以下の場合は掲載対象外です。
上位5職種だけ、かつ実績が少ない職種は対象外。全職種が見えるわけではありません。
手数料率は「エージェントが企業からいくら取っているか」です。学生が払うものではありませんが、その会社があなたをどこに紹介したがるかの背景ではあります。
認定制度は、就活分野にはない
厚生労働省は「適正な有料職業紹介事業者」の認定制度も設けています。ただし、資料を読むと対象が限定されています。
医療・介護・保育分野における適正な有料職業紹介事業者の認定制度
医療・介護・保育分野のものです。 新卒就活のエージェントを対象にした同種の認定は、今回確認した資料の中にはありませんでした。
「国に認定されたエージェント」という言い方を見かけたら、それがこの医療・介護・保育の制度を指していないかは確認する価値があります。
許可番号は、エージェント側も出している
職業紹介事業者は、許可番号を自社サイトに表示しているのが普通です。会社概要や、サイトの一番下にあります。
見つけたら、その番号で人材サービス総合サイトを引けます。番号が見当たらない、検索しても出てこない、という場合は、一度立ち止まってください。
ただし注意があります。検索は文字が完全に一致しないと引けません。サイトにもこう書かれています。
登録されている文字等(漢字、ひらがな、カタカナ、アルファベット、大文字、小文字、全角、半角)と異なる文字等が入力されると検索ができません。
社名で引いて0件でも、それだけで「登録がない」とは判断できません。 部分一致で短く入れ直すか、許可番号で引くほうが確実です。
エージェントとの間で起きている問題は、政府も把握している
就活エージェントを使うこと自体に問題はありません。ただ、政府の要請文書に、この業態を名指しした記述があります。
学生が、就活エージェント等の名称で職業紹介事業者が提供する職業紹介サービスを活用し、企業から内々定を受けた際、当該就活エージェント等から、他企業への就職活動の終了を迫られる等の事例もみられる。
内々定と引き換えに他社の選考をやめるよう迫られるのは、いわゆるオワハラです。要請本文では「許されない行為」と書かれています。詳しくは就活はいつから始まるのかにまとめました。
相談先は都道府県労働局・ハローワークと、大学のキャリアセンターです。
まとめ
- 就活エージェント=職業紹介事業(許可制)、スカウトサイト=特定募集情報等提供事業(届出制)。 法律上の区分が違う
- 職業紹介事業者は、就職者数と「就職から6か月以内に解雇以外の理由で離職した人数」の公開が義務。 2018年1月1日施行
- 公開先は厚生労働省の人材サービス総合サイト。誰でも検索できる
- 実際に引くと就職者数は出た。ただし離職者数は「-」の場合がある。 「-」の意味は画面上に説明がない
- 2025年4月1日から、職種ごとの平均手数料率の掲載も義務。 ただし上位5職種のみ、実績10件以下は対象外
- 「適正な有料職業紹介事業者」の認定制度は医療・介護・保育分野のもの。 新卒就活分野のものではない
- 社名で引いて0件でも、文字が一致していないだけの可能性がある。 許可番号で引くほうが確実
- 政府の要請文書が、就活エージェントによるオワハラ事例を名指ししている
出典・注記
- 情報提供義務の7項目は、厚生労働省・都道府県労働局のリーフレット「職業紹介事業者の皆様へ 〜事業運営のルールが変わります〜(<職業安定法の改正>施行日:2018(平成30)年1月1日)」(資料番号 LL291016 需02)で確認しました。本文の引用は同リーフレットの原文です(2026年10月25日確認)
- 人材サービス総合サイトで確認できる情報の範囲、および令和7年4月1日以降の平均手数料率の掲載義務は、厚生労働省のリーフレット「職業紹介事業を利用する求人事業主の皆さまへ 厚生労働省が運営する『人材サービス総合サイト』をご活用ください!」(資料番号 LL061126需07)で確認しました(2026年10月25日確認)
- レバレジーズ株式会社および株式会社グローアップの表示内容は、厚生労働省「人材サービス総合サイト」で実際に検索した結果です。いずれも令和8年10月1日現在として表示されたものです(2026年10月25日確認)。数字は基準日ごとに更新されます。 最新の値はご自身で検索して確認してください
- 掲載した2社は、制度の見方を説明するための例として引いたものです。 推奨でも、非推奨でもありません
- 掲載している画面は、2026年10月27日に筆者が同サイトで検索して撮影したものです。画面右上に「令和8年10月1日現在」と表示されています。本文の表の数値も同じ基準日のものです
- 離職者数欄の「-」の意味は、検索結果画面に説明が見当たらなかったため判断していません。未掲載・0人・集計中のいずれであるかは特定していません
- 就活エージェントに関する政府の記述は、「2027(令和9)年度卒業・修了予定者等の就職・採用活動に関する要請」(令和8年3月24日、内閣官房内閣審議官・文部科学省高等教育局長・厚生労働省人材開発統括官・経済産業省経済産業政策局長)の脚注によります。原文は内閣官房の掲載ページにあるPDFです
- この記事は公開されている制度資料と公的サイトの表示の整理であり、法律相談ではありません。 個別の事案については、都道府県労働局、ハローワーク、または大学のキャリアセンターにご相談ください
- 筆者が就活エージェントを利用した体験の記録ではありません。 利用した場合は、その旨を記事内に明記します